雨空を見上げて

文字吐き(メンヘラのすがた)

虚無の2時間ドリンクバー

いちおうジャニーズWESTのおたく(黄色)なのでのんちゃん目当てに映画『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』を観てきたんですけどびっくりするほど虚無だったのでもう一周まわってエンターテイメント性すら感じてしまい久し振りに感想でも書くかと思ってブログ書いてます。

いやほんとすごい虚無だった。そもそも少女漫画の実写映画化ってだいたい虚無だと思ってるんですけど(偏見)、びっくりするほどすごかった。どれくらいすごかったかっていうと虚無のドリンクバーに2時間居座ってるような気分だった。おいしいものを飲みたくても虚無しか並んでない感じ。伝われ。

前提として原作コミックスは読んでいないのですが、7巻もある原作を無理矢理2時間に詰め込んだらそりゃこうなるだろうな〜とは思いますし7巻あることを前提とした伏線もあったと思うので結論としては「よし、原作読もう」って感じではありますが。

まああらすじとかは公式を見ていただくとして。

梅田では応援上映がされていると伺ったのですがツッコミながら見たいという気持ちはヤバいくらいある。

 

・序盤に紹介される「イケメン2人のことはみんな好きだから彼らはみんなのもの! 抜け駆け禁止!」っていう設定が30分くらいしかもたない

いやそこあらすじに書いてあるとこなのに後半出てこないんかーい!! バシバシ彼女作っとるやないか……と思わず真顔になってしまった。

・抜け駆け禁止条例を破っておきながら特にペナルティがない

主人公の友人ちゃん、自分でイケメン2人に対する抜け駆け禁止条例を施行しておきながら自分は早々に和央くんと付き合い始める。しかし他の女子から何か言われることはない。自分は主人公が2人に挨拶しただけでハブった挙句にクリスマスの北海道の寒空の下に置き去りにするくせに……

でもカワエーめちゃくちゃ可愛かったので推せるなあって思いました。全てがかわいい。

・主人公の隣の家に住んでる和央くんの病弱設定も30分で死ぬ

病気で休みがちなのに転校初日に休んでたのと年末に風邪引いて寝込んでた以外でさして病弱設定がない。いやお見舞いシーンとかねえのかよ!

プリンシパル(バレエ)である必要性もあんまない

主人公がバレエをやっていて主役になれなかった的なことを語るものの特に回想シーンがないのでバレエに対する執着とかは特に見えてこない。最終的に翻訳者(主人公の父が絵本の翻訳をしている)になる道へ進むっていやバレリーナになるんじゃないんかーい!!!!

ま、まあ君はもう弦くんのヒロインだからね……(?)

それはそれとして演者のバレエ自体あんまり上手くなかった

・2人のイケメンの間であんまり揺れ動かない

サブイケメンの和央くんに恋したかも→でもメインイケメンの弦くんも優しいな→主人公のお父さんと和央くんのお母さんが再婚したので兄妹になっちゃった! どうしよう!→実は和央くんは小さい頃から好きな人がいて……っていうのを15分くらい(体感時間)でやるので秒で最初の恋が終了する。えっこういうのって和央くんが好きだったはずなのに弦くんドキッ……みたいなアレがあるんじゃないんですか? 知らんけど。

な、なんのためのダブルイケメンなんだ……。

毒親率が高い

主人公の母親、自分は離婚再婚を繰り返すくせに主人公に「恋をすると人は変わるのよ」とか散々言ってくる。いや怖いわ。お前長続きしてないやんけ〜!!!! ノーアポで北海道まで来てうまくいきそうになってる元夫の邪魔をするのも怖い。自分で離婚したくせに……。

弦くんの母親も娘にお見合いを押し付けて和央くんのこと追い出そうとするし……。なんか全体的に大人が怖い。まあ高校生から見た親だからある程度そういう方がいいのか? 知らんけど……(多用)。

・動物園わくわく謎豆知識

男「知ってる? シロクマって実はホッキョクグマって言うんだよ」

わたし(ほォ〜〜〜〜〜〜???????? これにはきっと深い意味が……意味……いや…………??????????)

どんな豆知識だよォ!!!! せめて「ゴリラの学名はゴリラ・ゴリラなんだよ」くらい頑張ってくれ〜〜!!!!

・足をくじいただけで動かない主人公

「だけ」って言うのはまあ言いすぎな気もしますけど。でも道に迷った描写とか携帯圏外の描写とかも特になく足を痛めただけ(さして腫れてもいない)で座り込んで帰らないのだいぶ自分勝手じゃないですかね? せめて圏外のカットが欲しい。

 

あとこれ地味に気になったんですけど主人公のスマホはアンドロイドなのに部屋にあった充電器iPhoneのじゃありませんでした???? 一瞬だったから見間違いかもだけど……すげー気になって……。

他にもたくさんあったんですけどもう疲れてきた。

あと原作を読めば解るのかもしれない点なんですけど、クラスメイトの男子が「親子揃って館林から住友に鞍替えかよ〜」的なこと言ってて、和央くんの方が頼る相手を弦くんから主人公に変えたのは解るけどお母さんの方はなんなんだ……???

とはいえ100%の虚無というわけでもないとは思うのでちゃんと真面目なことも書いておきます。とはいえジャニストの女なのでのんちゃんに甘い。

 

・「お前あのでかい男はどうしたんだよ」発言

のんちゃんが言ったんですけどいやお前184cmもあるんだからお前よりでかい男はそうそういねーよ……と思うなどした。ちなみに今調べたらでかい男(カネヤンくん)役の市川さんは185cmとのことでしたので一応1cmはでかかった。さして変わらねーじゃねーか!!

でものんちゃんから見てでかい男ってあんまりいないだろうなと思うので良かったです。

・184cmの飛び上がり正座

のんちゃん(184cm)が体育館のちゃちなベンチの上に飛び上がり正座するのめちゃかわだった。ぴょんっと正座をする感じ。かわいい。

・のんちゃんの変装用メガネ

似合ってないって言われてたけどメチャ似合ってたよ。基本的にメガネじゃない人が一瞬メガネをかけるのが大好きなのでパリピポの自担とかね!!!!!!!!!!!!)すごいかわいいなと思いました。

・「俺大学全部落ちたわ」

のんちゃんならマジでやらかしそうなのがこわい。卒業式終わってんのに笑って言うことじゃないと思う。でもかわいいからいい。

 

あと序盤の弦くんの「さっさと東京帰れ!」は終盤の「東京帰るな!」に繋がってるんだと思うんですけどなまじ間の90分が虚無すぎて響かない。一瞬で高校生活が終わるもんな。長い2時間だったはずなんだけど……。

なんか全体的に主人公の自己顕示欲がすごいな……って思うなどした。基本的に柿村こけらは、自己顕示欲はあってしかるものだし承認欲求は満たしていくべきだと思ってるんですけど「主人公になりたかったのに私にはなれないんだ><」ってずっと言っててイライラした。そういうとこだぞ。

なんで弦くんと主人公が付き合うのかもいまいち論拠ねーなと思うし。まあ少女漫画だからそういうこと気にしちゃいけないんでしょうけど。

 

そろそろ公開終了する映画館も出てくる頃合いなのでこの虚無エンターテイメント2時間コースを味わって欲しすぎますね。

あとこの記事はリトルを見ながら書いてるんですけど自担がソース吟味してるのちょうかわいい。